出荷された繭からサンプルを取り、繭調査を行ったところ、500g粒数は298粒(単繭重1.68g)、うち選除繭としては、玉繭1粒、薄皮繭2粒、極小繭8粒です。井上さんには最高の繭を生産していただきました。ありがとうございました。
※極小繭は、2粒接緒になりやすく繊度ムラの原因になるので、選除繭の一種です。
500g粒数:298粒は繭がチョット小さく感じるが、繭糸繊度を細くするためにはちょうど良い繭の大きさです。
碓氷製糸では、昨年度ぐんま細の生糸を試作し、その生糸の評価をいただくため、オーガンジー、刺繍糸、沖縄、京都、東京の工芸家、丹後ちりめん等の関係者に生糸サンプルを提供してきました。
このたび、丹後ちりめんを製織する会社及び東京の染色会社から、次のような評価をいただきましたので、紹介させていただきます。
1 繊度ムラについてはややあると思う。その理由は整経の段階で急に細くなるのをたまに感じた。
2 節は少ない。 撚糸の段階で生糸が切れないので節は少ない。整経、製織の段階でも節は少なく、すべての段階で仕事がやりやすい。
3 練減率についてはあまり変わらない。
4 染色性は良い。 型染め時に反物の耳が厚くならないので型送りがしやすい。
5 その他 ぐんま細は、普通の織物よりかなり柔らかくしなやかさがあり、風合いの良い生地に仕上がった。柔らかいということは、しわ回復性が良いのではないかと思う。また、製織時に白い粉(セリシン)が出にくい。
※丹後の機屋さんから、「整形の段階で急に細くなるのをたまに感じた」との評価をいただきましたので、本年産の生糸についてはその様なことのないよう原因と対策を検討中です。
自動収繭毛羽取機マユクリンで毛羽取り |
出荷を待つぐんま細の繭 |
製糸工場に出荷されたぐんま細の繭 |
ぐんま細の繭と生糸 |
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