2021年3月23日火曜日

「群馬の養蚕」(蚕の飼育解説ビデオ)

 養蚕農家は、「カイコはケイコ(蚕は稽古)」、「蚕は60回飼って一人前」などと言います。繭生産のための養蚕業は、桑を育て、蚕を飼育する産業であり、作柄は桑の品質や気象条件に大きく左右されることから、このようなことが言われてきました。

 しかし、現在の稚蚕飼育(1~3令飼育)は、空調設備の整った稚蚕専用蚕室で、人工飼料育で飼育しています。そのため、蚕の成育はよく揃い、病気の発生も全くなく、計画通りに農家へ配蚕することができるようになりました。

 壮蚕飼育においても、蚕室には大型の暖房機、大型の換気扇を装備し、蚕室・蚕具の徹底消毒により、蚕病の発生もほとんどなく、品質の良い繭の生産が行われています。

 しかしながら、蚕は生き物です。蚕を飼育する人が観察を怠ったり、手抜きをすれば、蚕病が発生したり、繭品質が低下してしまいます。

 今回のビデオは、掃立から繭出荷までの養蚕作業工程を解説しています。このビデオにより、養蚕農家の高品質繭生産への取り組みと、その技術について、理解を深めていただければ幸いです。