2020年5月27日水曜日

春蚕期 農家での飼育が始まりました

 5月20日は、春蚕期のお蚕さんが稚蚕共同飼育所から養蚕農家へ配蚕となりました。
飼育所からコンテナに入った蚕を受け取った養蚕農家は、蚕室に運び、次のような作業を行います。
①飼育台に蚕を拡げます。
②網をかけます。
③桑を5cmくらいの大きさに切ります。
④桑を蚕に与えます。明日の朝には眠に入る蚕が出てきます。
  配蚕後は、25℃くらいに温度を保つこと、カビやウイル市を持ち込まないようにすることが大切です。
 稚蚕共同飼育所での配蚕風景及び養蚕農家での「配蚕後の取り扱い」については、動画を参考にしてください。


春蚕期に飼育されている蚕の品種

 春蚕で飼育されている蚕品種は、群馬オリジナル蚕品種の「ぐんま200、「新小石丸」、「ぐんま細」、「ぐんま黄金」とカネボウが育成した「春嶺鐘月」、紅葉山御養蚕所と同じ「小石丸」です。
 「蚕太」は、ニット用に開発された太繊度蚕品種です。シャリ感があって面白い生糸ができます。夏物の帯やきものにも適している素材だと思います。でも、チョット飼育しづらいので休止中。




2020年5月10日日曜日

令和2年春蚕の飼育が始まりました

 令和2年の養蚕が始まりました。
 群馬県の春蚕は、5月8日、5月10日に掃立(孵化した蚕にはじめて餌を与える作業)が行われました。
 稚蚕飼育(孵化してから3令までの蚕の飼育)は、前橋市にある大胡稚蚕共同飼育所、富岡市にある小野稚蚕共同飼育所で行われています。

 写真は、①孵化まえの蚕種、②孵化が始まった蚕種、③餌を求めてうごめいている蟻蚕(動画)です。
この写真は、昨年の春に1匹の蛾が産んだ「ぐんま200」の卵です。
品種によっても異なりますが、大体500粒前後の卵を産みます。
孵化が始まった蚕の卵です。白くなっているのは蚕が孵化した卵です。
黒いのは、これから孵化する卵です。
よーくみると、蚕が餌を求めてうごめいているのがわかると思います。
孵化したばかりの蚕は、毛蚕(蟻蚕)と呼ばれています。これは、体調に比して、
剛毛が長いので、毛深く見えます。

2020年5月6日水曜日

碓氷製糸の「製糸工程解説ビデオ」が上毛新聞紙上で紹介されました


 碓氷製糸株式会社が制作した「製糸工程解説ビデオ」が、5月5日(火)の上毛新聞に掲載されました。
製糸工程解説ビデオの内容は、繭から生糸ができるまでの工程や製品の特徴、県が育成したオリジナル蚕品種の紹介、高品質で多様な県産シルクの魅力についてです。
動画は約14分で、入荷された繭の選別や煮繭、糸口を引き出す索緒、製糸、揚げ返しといった一連の作業を紹介。軽くて毛糸のように膨らむ「ネットロウシルク」や太くて低張力の「太繊度低張力糸」といった特徴ある生糸も登場します。


 このビデオのDVDは碓氷製糸のシルクショップでも販売しています。また、ご希望の方には、郵送もいたします。
 価格は、税込み990円(郵送の場合は+送料)です。
 詳細については,碓氷製糸までお問い合わせください。


モロコシの種子をお譲りします

 上州座繰り器を使って糸挽きするとき、煮繭から糸口を出すのにミゴボウキかモロコシボウキを使います。
 5月5日、モロコシボウキの種子を畑の隅に播種しました。種子が少し剰りましたので、先着20名様にお譲りします。もちろん無料です。(お一人様100粒くらい)
 希望される方は、〒、住所、氏名、E-Mailアドレスをご連絡ください。碓氷製糸のE-Mailアドレスは、usui@xp.wind.jpです。
 (参考)モロコシとは、イネ科の一年生植物・穀物です。タカキビとも呼ばれています。外来語の呼び方としては、コーリャン、ソルガム、ソルゴーなどがあります。

「赤城の節糸」、「赤城の黒糸」と呼ばれる座繰り生糸を繰糸するおばあちゃん

モロコシの穂を調整(実を扱いて長さを調整)したモロコシボウキ

世界遺産伝道師協会の座繰り講習会で、揚げ返しの説明をする狩野