2023年6月3日土曜日

春蚕の上蔟

 5月8日に掃立てた10万頭の「ぐんま細」と「ぐんま黄金」が、掃立から27日目の6月3日(土)に上蔟となりました。5令の食桑日数は7日と1桑です。

5,6年前に新規参入した若い養蚕農家ですが、多くの仲間と連携を図りつつ、積極的な桑園造成及び養蚕室や上蔟室の効率的な利用と各種の作業改善により年間繭生産量800kgを達成しています。

今回の春蚕も蚕の経過は非常に良く揃っており、熟蚕が約4割時点での上蔟となりました。適期上蔟で、病蚕もいないので、大きさの揃った優良繭が期待されます。

この養蚕農家の上蔟方法については次のとおりです。 ①上蔟前日の朝に上蔟ネットをかけ3回給桑を行う ②上蔟当日の朝、ネット上の条桑を取りのぞき蚕だけにする ③ネット上の蚕をコンテナに集める ④上蔟室に搬送する ⑤1回転蔟当たり5kg(1200頭)の蚕を計量する ⑥回転蔟に振り込む ⑦2~3時間後に回転蔟を吊す

「よい桑 よい繭 良い生糸」と言われるように、良い生糸を作るためには、蚕品種の特性を備え、大きさの揃った繭を生産する必要があります。そのためには、①病蚕が発生しないよう蚕室・蚕具の消毒を徹底する ②栄養価の高い桑を十分に与える ③蚕の経過を揃える ④熟蚕が3~5割発生した段階で上蔟する ⑤解じょのよい繭を生産するため、上蔟後は痛風換気を図る ⑥出荷前にていねいに選繭する(外部汚染繭、内部汚染繭、玉繭、穴あき繭などを取り除く) などを徹底する必要があります。

上蔟作業の動画は下記のとおりです。


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