繭出荷に際し、上蔟後いつ頃から収繭、毛羽取り作業を始めたらよいか悩むところです。収繭、毛羽取り作業が早すぎると、未化蛹だったり黄色蛹が多いため、衝撃によって皮膚が破れ出血し、内部汚染繭となってしまいます。収繭作業が遅すぎると、経過の早い蛹は蛾になり、繭に穴をあけてしまします。
では、収繭、毛羽取り作業は、上蔟後何日目くらいが適期なのか検討してみましょう。蚕は変温動物なので、温度により吐糸時間や化蛹に要する時間が異なります。上蔟室が22℃の場合、蚕が吐糸終了まで約4日、蛹が硬化するまでに約6日かかります。上蔟室が 26℃の場合、吐糸終了まで3.5日、蛹が硬化するまでに約5日かかります。つまり、上蔟室が26℃の場合、上蔟日を含めて7日目以降に収繭、毛羽取り作業を行うことになります。
このように、収繭、毛羽取り作業は、上蔟室の温度や蚕の揃いにより異なりますので、繭を切開して蛹が硬化しているのを確認してから、作業を始めるのがよいでしょう。
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