群馬県内の四資産で構成される「富岡製糸場と絹産業遺産群」は、平成26年6月にユネスコの世界遺産に登録されました。世界遺産登録運動等により、蚕糸業の社会的・経済的価値や文化的価値が見直され、生きている蚕糸業の維持・存続に大きく貢献しています。
群馬県における蚕糸業の状況については、次のとおりです。
(1)現在でも群馬県は、①桑苗 ②蚕種 ③稚蚕共同飼育所 ④養蚕農家 ⑤製糸工場まで、繭・生糸を生産するのに必要なすべてが揃っている全国唯一の県です。
(2)養蚕農家や繭生産量を確保するため、大日本蚕糸会、県、市町村の支援により、再生産可能な繭代が確保されています。
(3)養蚕への新規参入にあたっては、県、市町村等一体となって桑園の確保、養蚕資材の確保をはじめ、養蚕技術を習得するために「ぐんま養蚕学校」も開講しています。
(4)蚕糸絹業を多くの方々に紹介するため、「群馬県立日本絹の里」が建設され、蚕糸絹業に関する多くの情報を発信しています。
(5)さらには新蚕業を創出するため、遺伝子組換えカイコの研究・開発にも取り組み、稚蚕共同飼育所を使用した有用物質生産、一般農家での高機能シルク生産も行われています。
碓氷製糸株式会社も、川上から川下までの方々との連携による純国産絹製品の生産・販売に尽力し、蚕糸に関する技術の維持・継承や絹文化の普及啓発に貢献してまいります。
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